『国語が変わる』
息子は現地校のYear2。6歳なので日本では年長児の年齢だ。
家では学校の宿題と、基礎を補う勉強を日本語でしている。
ただし家ではなるべく自由にのんびり過ごしてほしいので
1時間以内でおさまるように、効率的に優先度が高いことだけをやっている。
現地校の宿題以外は、国語と算数をやっている。
国語を教える中で、最近モヤモヤしていたのが
ただ、教科書の音読と教科書準拠の問題集をさせてるけど、息子が将来の糧になるような力に効果的につながっているのか、と。
家庭学習のメニューは自分で考えて組んではいるものの、腑に落ちなかった。
問題集の解法なんかは、気づけば私が大学受験で得たテクニックで解かせているのだけども
この解法を教えるだけで、国語を教えているといえるのかなぁと悶々としていた。
それで、今の子供たちに求められている国語で養うべき力は何か整理をしたく
この本を読んでみた。
Amazon.co.jp: 国語が変わる 答えは「探す」から「創る」へ わが子の学力を伸ばす方法 : 出口 汪: Japanese Books
出口先生の本ということで、大学受験の参考書でお世話になったという方もいらっしゃるのではないだろうか。私も大学入試で現代文が好きになったのは、出口先生の参考書のおかげと言っても過言ではない。
私がこの本を読んで、整理できたのは、
もし子供に「国語は何のために勉強するのか?」と聞かれたときの答えだ。
①論理力を身に着けるため
②物語や説明文を味わうことで、本の面白さを知り、
ひいてはそこからいろんな人の視点や教養を身に着けるため
に、これまでベースとして身につけた母国語である日本語で国語を学ぶんだ。
そして①も②も未来を生きるために必要な力だ。
と答えるのだろう。
この本は①の論理力を身に着けるための具体的なメソッドが書かれている。
私自身、大学時代に出口先生の本で得た現代文解法のメソッドを思い出した。
確かに大学受験の現代文は、論理力を活用して客観的に読む訓練だった。恐らく私が息子に教えていた問題の解法も、論理力を身に着ける目的に立てばあながち間違いではなかったのだろう。
また本の音読もただ読んで終わりではなく、適宜質問をすることで子供の論理力を鍛えるといったことも納得ができた。
この本は、論理力を身に着ける必要性とテクニックが中心である。
しかし、②で書いた「読み物の世界観を味わう」うえでも、正しく文章を理解する力は必須であるため、役に立つ。
具体的なメソッドは、ぜひこの本で。
Kindle unlimited対応。
駐在等で家庭で国語を教えているという方、
これからの教育、特に国語の分野で必要な力は何か知りたい方に
おススメしたい一冊。