Last Vacation~London life with kids~

コロナ禍の2021.4~2023.1まで一家でロンドンに住んでいました。現地校に通っていた6歳児と1歳児とのロンドン生活と欧州旅行の記録。帰国後noteも始めました。https://note.com/yukolife_2015

今こそポーランド旅行記

先日、スペイン旅行記を書きましたが、これはロンドン駐在2度目の海外旅行。初めての旅行は2021年秋のポーランドでした。ずっと旅行記をブログに書いていなかったけれど、ロシアのウクライナ侵攻で東欧が、いや世界が緊迫している中、今こそポーランド旅行記を書くべきときだと思い、この記事を書きます。

 

ポーランドと言っても私たちが行ったのはワルシャワではなく、クラクフ。というのは、アウシュビッツ強制収容所をどうしても見ておきたかったのです。アウシュビッツワルシャワからだと少し遠いけれど、クラクフなら日帰り可能圏内。またクラクフポーランドの旧都で見どころがあること、そしてアウシュビッツ以外にもヴィエレチカといった世界遺産がある点で、クラクフを選択しました。

 

 

以下、instagramアウシュビッツ編で書いた内容を一部抜粋。

 

 

ヨーロッパに住んでいる間に行きたいと思っていたアウシュビッツ・ビルケナウ収容所。行きはクラクフから電車とバスを乗り継ぎ2時間弱、そして帰りは高速バスで1時間半の道のりでした。

人間がこうもむごいことができるのかという恐怖心がわき、収容所から眺める紅葉、空、星があまりに美しかったがゆえに余計に残酷さが増しました。

そして娘を抱っこしながら見た遺品、特に我が子と同じくらいの大きさの子供服を見てるとぐっとくるものがありました。

14歳以下は見学をおすすめしないと明記されている中で正直、6歳児と2歳児を連れて行っていいものか迷いました。
ここに来たことのある両親に、子供のトラウマにならないか事前に情報を聞いた上での出発でした。

6歳の息子は、説明をしない限り、展示が一体何なのかわからないので、ショックを与えすぎないようにフォローしながら回ることができました。

これは一昔前の時代の話ですが、今の国際問題のあれこれと根底の思想はあまり変わっていないようにも感じます。
この施設では人間の残酷な部分を見せつけられましたが、人の持つ愛や優しさを信じて、どう問題を解決していくか。この収容所から突きつけられた歴史から何を学ぶかという課題に、いつもの旅と違い、シリアスな気分で1日を終えました。
 

 

これ、10月に投稿した内容なのですが、まさかこの4か月後にポーランドの隣国、ウクライナでこんなにも残酷な出来事が起きるなんて思ってもいませんでした。ウクライナの西側、リビウという町からクラクフはたったの車で5、6時間の距離なんだそうです。私たちが訪れた町からそう遠くない場所で、今この瞬間も恐怖におびえ、悲しみのなかにいる人たちがいる。軍人のみならず民間人にも攻撃を加えるなんてあまりに惨い。歴史は繰り返される、まさに自分の投稿を読み返しながらそう感じました。

その点で、やはり歴史を学ぶことはすごく大事だと思うのです。アウシュビッツ以外にもクラクフにはユダヤ人街があり、第二次世界大戦中、多くのユダヤ人がナチスの侵攻で残酷な目に遭いました。シンドラー琺瑯工場がこれらの歴史を学ぶ施設になっていて、理解を深めることができます。

 

帯同で住んだ広島で、平和を次の世代へ紡ごうとする沢山の人たちの声を聞くなかで、悲しみは風化すること、そして平和は人々の努力で築かれるものだからこそ、まずは無関心にならないことが大切だと学びました。

 

そのような点でポーランドは学びが多い観光素材があることは間違いありません。